一見様お断りのアメリカ Part #8
当時アメリカに留学する日本人の子たちのアメリカデビューで欠かせない最初のステップはピアスを開ける事でした。
ある日僕の後輩、ダンサーのパンチ君は近所のモールにあるピアス屋さんへ行ってました。
もうすでに終わっている時間になぜか電話があり、
「ピアスが変に刺さって取れなくなったよ。ちょっと来てくれる?」
急いでモールへ行くとただならぬ雰囲気…。
救急車は来てるわ、なぜか消防車両まで。
んっ?テロか…?
女の子の定員さん達は座り込んだりストレッチャーで救急隊員に手当てを受けています。でもパンチ君は耳にピアサー付けたままで美容院にあるような椅子に座って居ました。(顔色悪ぅ…)
彼曰く、ピアサーを使って耳に仮のピアスを刺そうとしたら斜めにピアスの針が入ってしまって無理矢理に引っ張ったもんだから針が曲がってピアサーも耳から取れなくなったみたい。それをやったお姉さんが気分が悪くなって救急車を呼んだらしい…。(案外血が出るからねぇ)そしてそれを見ていた他のお姉さんも気分が悪くなって卒倒…。
えっ、刺さったままのお客様は放ったらかしかいな?
救急隊員に状況を説明してもお姉さん達の手当てで全然取り合ってくれない…。
緊急なのはこっちですよ〜救急隊員さん!
まぁ、アジア人だからね〜(こう言う事、良くあるし…)
そこでその辺にあった工具で耳たぶが破れない様に少しずつ力を入れて曲がった針とstuckしたピアサーを一層顔色が悪くなってるパンチ君の耳から取ってやりました。(おい、吐くなよ…笑。)ちょっと耳たぶちぎれた、ゴメン…。
まだ当時は(今もかなぁ?)アジア人に対する軽視の感じはありました。日本で暮らしているとなかなか差別されるって事は無いけれど、やっぱり海外では多々あります。こんな事に対面するとやっぱり残念な気持ちになりますが日本では体験出来ない経験であったり気持ちに成れる事もあります。ココロも少し強くなりますしね。今現在、海外で勉強、仕事や生活をされているサムライの方々、それを踏み台により成功される事をお祈りしておりますよ。